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卒業論文

卒論の書き方の例、教えます。

卒論の書き方がわからないというのはよくある悩みです。卒論のフォーマットは明確に決められていることはあまりありません。書き方から自分で考えることが求められていることが多いのが実情です。ただ、卒論の一般的な書き方はきまっています。ここでは卒論の書き方の流れと基本構成を説明した上で、簡単な例を紹介するので参考にしてください。

#卒論の書き方の流れ

卒論の書くときには研究をする必要があります。研究テーマを確定して、地道に研究を進めていき、卒論に書く内容を決めていくのが一般的です。まずはテーマを決めてから卒論を書くまでの流れを確認しておきましょう。

・研究の目的と方法を決める

卒論を書くときにはまず研究の目的と方法を決めます。例えば、コロナウイルスによる地域経済への影響を調査して、コロナ禍での地域経済の活性化の方法を導き出すのを目的とします。そして、大学のある地域の商店街への聞き取り調査による実態の確認や、地方自治体への問い合わせ、消費経済についての統計データを用いてコロナの影響を考察するといった方法を決めます。

・研究を実施して結果を整理して考察する

研究方法の通りに研究を実施していき、結果を取りまとめて整理していきます。結果を受けて必要になった別の調査方法なども適宜取り入れていって、結論を導き出すまでに必要な情報を手に入れます。そして、結果に基づいて考察をして論文の結論を出します。

例えば、コロナウイルスの影響で商店街で店を閉じたケースが多く、売上がなくなって踏査していたケースが50%を占めているという結果が得られたとします。そして、地方自治体への聞き取り調査で支援金の支払いが遅れていた事実がわかったとしましょう。地方自治体からの支援を期待して営業を自粛していた店で支援金をもらえず、倒産によって地域経済が低迷したという結論を導き出すことができます。

#卒論の基本構成

研究をして考察を終え、結論を出すことができたら、基本構成に従って卒論を書き進めます。卒論の基本構成は以下のようになっています。

・表紙・目次

まずは卒論の表紙にタイトルを書きます。そして、目次を作成して卒論の内容と全体構成がわかるようにするのが基本です。

・序論

卒論では最初に序論を書きます。研究をするに至った経緯や、研究の背景、先行研究の内容などについて記述するのが序論です。また、序論では研究の目的を明確にして示します。

・本論

本論では研究の方法や結果をまとめます。研究の方法や内容ごとに章分けをしてまとめるのが一般的です。そして、結果から導き出されることを考察していき、研究によってわかったことを記述します。

・結論

本論での考察を受けて導き出された結論を最後に短くまとめます。序論で記述した目的に合わせて、具体的な結論を出すのが重要なポイントです。

・付録・謝辞

最後に研究のデータなどを付録として末尾に入れます。また、お世話になった指導教官や研究に協力してくれた機関などへの謝辞を付すのが一般的です。

#卒論の書き方の例

卒論の基本構成に従って、大まかな書き方を最後に確認しておきましょう。序論・本論・結論について簡単な例を紹介します。卒論では「だ・である」調で書くのが一般的なので、以下のような書き方を参考にして下さい。

・序論

コロナウイルスの影響によって事業継続が困難になっている事例が増えているのが社会問題として取り上げられている。○○市での状況を明らかにすることを目的として研究を実施した。

・本論

○○市の××商店街に訪問し、各店舗への聞き取り調査をおこなった。コロナウイルスの問題が発生する以前は30の店舗が経営していたが、2022年6月時点では15の店舗が閉店していた。原因を聞き取り調査したところ、地方自治体からの支援金が予定通りに支給されず、経営が困難になったという意見が8割を占めていた。市の担当部署に問い合わせたところ、国からの支援金の支給が遅れていて対応が困難だったとの回答が得られた。

××商店街は○○市の市民が日常的に利用しているだけでなく、観光客による利用も盛んだった。○○市の観光客は自治体の調査によると2021年から2022年にかけて70%減少していた。半数の店舗が閉店したのは観光客の減少に影響を及ぼしていると考えられる。

・結論

コロナウイルスの影響による経済影響は○○市でも大きいことがわかった。中心的な役割を果たしていた××商店街の店舗が半数閉店してしまい、観光客を減少させていたことが明らかになった。今後、○○市で経済活動を活発化するには支援金の支払いが遅れたことが原因で倒産した店舗を支援することが重要だと考えられる。

#まとめ

卒論は序論から始まり、本論を述べて結論を書くという基本構成に従って書きます。細かな書き方のルールはないので、内容がわかりやすいように全体構成を考えて書きましょう。まずは序論で研究の目的や背景を述べるのが大切です。そして、序論で示した目的に沿って結論を書くのを基本として考え、その根拠となる研究の結果を本論にわかりやすくまとめましょう。