卒論の「結び」部分(結論)は、論文全体を総括し、研究の成果やその意義を簡潔にまとめる重要な部分です。結論を書く際には、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 研究の目的と結論の再確認
研究の目的が最初に明確に設定されていることが多いため、結論部分ではその目的がどのように達成されたのかを簡潔に振り返ります。つまり、最終的にどんな結論に至ったかを再確認し、読者に分かりやすく伝えます。
例:
「本研究の目的は、日本の少子化問題に対する政策の効果を分析することでした。調査の結果、少子化対策としては、育児支援制度の充実と、働き方改革の促進が重要であることが確認されました。」
- 研究の意義・貢献
研究がどのように学問的または実社会に貢献したのか、意義を強調します。自分の研究がどれだけ価値のあるものであったか、また他の研究とどう異なっているかを述べます。
例:
「本研究は、少子化問題に対する政策がどのように実効性を持つかについて新たな視点を提供しました。特に、育児支援策と働き方改革が相乗的に作用することを実証した点が本研究の独自の貢献です。」
- 研究の限界
研究には必ず限界があります。結論部分でその限界を簡潔に述べることで、研究結果に対して過剰な主張を避け、慎重な姿勢を示します。これにより、さらに深い研究が求められることを読者に伝えることができます。
例:
「本研究では、データ収集において特定の地域や企業に限定したため、全国的な傾向を示すことができませんでした。今後の研究では、より広範なサンプルを対象にした調査が必要です。」
- 今後の課題や展望
自分の研究がどのように今後の研究や実践に活かされるべきか、または、今後の課題としてどの部分が改善されるべきかを示します。これは、卒論の研究が一つの終わりに過ぎないことを示す部分であり、さらに研究が進められる余地があることを示唆します。
例:
「今後は、育児支援政策の効果をより広範に評価し、他国の事例と比較することで、より実効性のある政策を提案できるようになることが期待されます。」
- 強調したい最終メッセージ
結論部分では、最後に強調したいメッセージを一文でまとめることも有効です。このメッセージは、卒論全体を通して伝えたかった重要なポイントや研究の核となる部分です。
例:
「少子化問題の解決には、社会全体での協力と、政策の実効性を高める取り組みが欠かせないということが、本研究を通じて明らかになりました。」
まとめ
卒論の結び部分では、以下の内容を含めることが求められます:
研究の目的と結論の再確認
研究の意義や貢献
研究の限界
今後の課題や展望
最後に強調したいメッセージ
これらを簡潔にまとめることで、卒論がしっかりと締めくくられ、読者に印象的な結論を与えることができます。