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卒業論文

卒論の発表ってどう準備したらいいの?

卒論を提出した後には、卒論発表が待っています。卒論発表は、自分の研究を指導教員以外の教授たちや同級生たちに向けて分かりやすく発表しなければなりません。場合によっては下級生が傍聴することもあり、誰が聞いても理解できる発表をする必要があります。今回は、卒論発表に向けてどう準備していいかわからない方向けに記事を書いていきたいと思います。


卒論準備には大きく分けて、発表スライドの作成、発表原稿の作成、プレゼンの練習があります。

まず、卒論発表するにあたり、パワーポイントで研究内容をまとめた資料を作ります。パワーポイントの構成は、卒論本文と同じく、研究背景、目的、研究方法、実験結果、実験結果とその考察、今後の課題の順でまとめると良いと思います。資料を作成するうえで一番大切なことは、一目見て内容がわかるスライドを作ることです。そのためには、一枚のスライドに文字を詰め込みすぎないことや、文字だけでなく可能な限り写真やグラフ、表などを入れて、視覚的に分かりやすいスライドを作る必要があります。また、資料を作り終えたら必ず指導教員に添削してもらいましょう。自分ではわかりやすいと思って作っていても、ほかの人から見ると、よくわからないということは多々あります。それをなくすためにも、必ず一度は指導教員に確認してもらいましょう。ゼミの仲間や友人たちに資料を見せて分からないところはないかを聞くこともおすすめです。あなたはその研究のエキスパートになっているため、知らず知らずのうちに専門用語を使ってしまっていることがあります。これを防ぐためには、研究内容を知らない友人に見てもらい、指摘してもらうことが一番良い方法だと思います。


卒論資料を作成した後は、原稿を書いていきましょう。原稿を作る必要ってあるの?と思う方もいるかもしれませんが、卒論発表の準備はしっかりするに越したことはありません。まずは、何を伝えたいかを意識して原稿を書いてみましょう。原稿を書くうえでのコツは3つあります。一つ目は、文章を短く区切って話すことです。文章が長すぎると聞き手の頭に内容が入ってきません。なるべく短く文章を分けて話すようにしましょう。その際に、主語と述語を明確にするよう心がけましょう。緊張してしまうと主語が良くわからない話し方をしてしまうことがあります。これを防ぐためにも、原稿では、主語、述語をはっきりさせるようにしましょう。二つ目は、研究背景についての説明をしっかりとすることです。研究背景では、「なぜこの研究が重要であるのか」という根拠を示さなければなりません。これをうまく説明することができるだけで、聞き手の理解度がかなり上がります。研究背景は発表のつかみの部分です。自分の研究がなぜ必要なのか、重要なのかを聞き手に伝わるようにどうすればいいか、しっかり考えてみてください。三つめは、専門用語を多用しないことです。パワーポイントでの資料作成と重複しますが、特に読み上げる原稿では、専門用語を使われるとなんて言っているか聞き取れない場合もあります。そのため、専門用語を多用してしまうとどのような研究だったのかわからずに終わってしまうこともあります。これを防ぐためにも必要最低限の使用を心掛けましょう。原稿を書き終わったら、これも指導教員に添削してもらいましょう。


最後に、卒論資料と原稿をもとに、発表練習を行いましょう。人前で発表することが初めてで不安に思っている、プレゼンが苦手という人も多いと思います。プレゼンは事前に練習を繰り返すことで、誰でも上達します。反対に、発表やプレゼンが苦手な人が、事前準備を怠ってしまうと、緊張したり、気が動転したりして、自分でも何を話しているのかわからない、頭が真っ白になるということがあります。そのため、可能な限り練習時間を割くようにしましょう。この練習で心掛けることは、ゆっくりはっきり話すこと、発表時間以内に発表を終了できるようにすること、原稿なしでスライドを見ながら発表できるようにすることです。はじめに、自分一人で自主練を行います。作成した資料と原稿をもとに、通しで読んでみましょう。このときに、必ずタイマー等で時間を計りましょう。どのスライドの時に何分経過したかをメモすると、どこでどのくらい時間がかかっているのかがわかり、今後の練習でも役に立ちます。もし超えてしまった場合は、削れるところがないかを探し、原稿を少し作り直しましょう。さらに、どこで詰まったのかを確認し、そこを重点的に見直しましょう。まずは原稿を見ながら練習し、頭の中に叩き込みましょう。原稿をだいたい覚えたら、スライドを見ながら練習しましょう。これができるようになったら、スライドをチラ見しながら練習しましょう。これを繰り返し行います。スライドをチラ見しながら発表できるようになれば自主練はいったん終わりです。次に、人前で練習します。ゼミで卒論発表練習の機会を設けられるのが一番理想です。もし無理であれば、指導教員や修士の先輩などに発表を聞いてもらいましょう。自分一人で練習するのとは比にならないくらい緊張するため、良い発表練習になると思います。その際、必ず質疑応答もしてもらうようにしましょう。質疑応答で答えられなかったところはメモをして、発表当日までに答えられるようにしておきましょう。また、指導教員からは、ここが質問されるから準備しておいた方が良いなどの具体的なアドバイスをもらうことができるかもしれません。質疑応答でのポイントは、わからなくても黙り込まないことだと思います。まずは自分の研究なのでわからないところをなくすべきですが、わからなくても、「その点については考えておりませんでした。今後検討していきます。」などとっさに言えるように準備していきましょう。ここまでできれば練習は完璧です。あとは、自信をもって卒論発表に挑みましょう。発表時に注意することは、とにかく堂々とすることです。堂々としていれば、多少詰まっても聞き手に不安感を与えません。自分はひたすら練習したからきっとできる、という自信をもって頑張りましょう。