卒論、面接試問って何なの?何を聞かれる?
卒業論文の最終関門が目前に迫ってきました。長い時間と労力を費やして完成させた卒業論文の審査として、「面接試問」が設けられているのをご存知でしょうか。この試問は、提出した卒論の内容について総合的に審査を行い、合否を判定するための極めて重要な機会なのです。
面接試問とは、口頭で卒論の説明を求められ、教員陣との質疑応答を行うという形式です。審査委員から様々な質問が投げかけられますので、その一つひとつに適切に答えていく必要があります。
では、一体どのような質問が出題されるのでしょうか。まず第一に、卒論の主旨やリサーチクエスチョン、研究の意義などが問われることでしょう。自身の問題意識や論文執筆のきっかけ、狙いを明確に説明しなければなりません。
次に、先行研究の調査状況や、選択した研究手法の妥当性について確認される可能性が高いです。卒論作成に向けて、綿密な文献探索と適切な研究方法の選定ができたかどうかが審査のポイントとなります。
また、実証調査で得られたデータの分析結果や、それに基づいた考察の深さについても、徹底的に聞かれることになるでしょう。データから導き出された結論が、合理的で説得力のあるものかどうかが重要視されます。
さらに、卒論を執筆する過程で直面した課題や反省点、そして今後の研究の展望や発展可能性などについても、質問を受ける可能性があります。自身の卒論の限界を冷静に認識し、その上でさらなる研究の広がりをどう視野に入れているかが問われます。
それに加えて、卒論で扱った専門分野の知識の理解度を確かめられるケースもあり得ます。研究対象に関する基礎的な予備知識の掘り下げを求められることさえあるかもしれません。つまり、論文の内容はもちろんのこと、その土台となる学問的素養全般が試される場ともいえるでしょう。
こうした質疑応答を通じて、提出された卒業論文の質が最終的に審査されることになります。長期にわたる地道な研究活動の成果が、この場で徹底的に吟味されるのです。したがって、卒論で問われているのは、研究者としての姿勢や課題解決力、プレゼンテーション能力など、多岐にわたる総合力なのです。
面接試問への対策は欠かせません。論文の反復学習はもちろんのこと、想定される質問への想定問答集の作成や口頭練習など、準備を万全に期す必要があります。大学生活の集大成となる卒業論文の価値を最大限に引き出すため、この最終審査に全力で臨まなくてはなりません。
確かに試問は緊張を強いられ、大きな試練となることでしょう。しかし、それを乗り越えることができれば、自らの研究力を大いに磨き上げることができます。そして、将来への大きな自信を得ることができるはずです。
大学生の皆さん、この最後の関門に向けて、しっかりと身構えを整えてください。これまでの努力を無駄にすることなく、卒業論文の価値を最大限に発揮できるよう、全力を尽くしていってください。